春季高校野球秋田県大会(個人的)見どころ(9日)

こんにちは!本日開幕予定だった春季高校野球秋田県大会は、残念ながら雨天により全試合中止となってしまいました。今日出番だったみなさんは、この時間をプラスに切り替え、また明日晴天のもと躍動して欲しいと思います!

 

さて、日程は1日後ろになったのですが、今日は時間が出来たこともあり、明後日(8日)(※1日順延により9日)登場の16チームについての個人的な見どころを纏めました!昨日同様、こまち→能代→よこて→八橋の順に、昨秋の戦績と個人的な着眼点を見ていきます。宜しくお願いします!!

 

 

5月8日(月)※7日から1日順延

→更に1日順延、5月9日(火)

🏟こまちスタジアム

能代松陽-横手城南

 

⚾️能代松陽 

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:夏の甲子園出場のため不参加

県大会:○7-1大曲 ○5-0秋田商 ○8-7横手 ○2-1明桜 ○8-2由利 優勝

東北大会:○11-3山形城北 ○6-5学法石川 ⚫︎1-2仙台育英 4強

2023センバツ:○3-0石橋 ⚫︎0-1大阪桐蔭

※2022秋強化試合:⚫︎0-1星稜

 

☆全国各所から能代松陽の再出発に注目が集まると思います。最初の公式戦の相手は好投手高橋くん擁する横手城南。注目を浴びる中で普段通りのプレーが出来るか/センバツから積み上げてきたポイントはどこかという部分をまず注目しています。強いて言えば、好投手に対する打撃アプローチですね。

また、春はテーマづけが大事というお話をしたところで、センバツで好リードを見せた柴田くんではなく今春は成田くんが「2」を背負うという点は興味深いですね。他には、投手の起用。齋藤くん、阿部くんが主体となるのか。森岡くんの登板比重はどう変わり、どのような役割になるのか。齋藤くんが登板の場合、スタメンサードには誰が入るのか/先発した投手は野手に戻すのか。それとも、マウンドを降りた投手はそのままベンチに戻してリリーバーを投入し、フォーメーションをガラリと変えるのか。興味は尽きません。

大阪桐蔭との激戦の経験をどう落とし込み、「全国制覇」を目指した選手起用、試合運びを実現されるか注目しています!

 

⚾️横手城南

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:⚫︎0-5新屋

県大会:○4-3秋田中央 ⚫︎2-4横手清陵

 

☆昨秋初戦は秋田中央の好投手澤橋くんを攻略し、エース高橋くんの好投で逃げ切り。角度のある直球と鋭い変化球を軸に高橋くんが実力を発揮出来れば、ロースコアの1点を争う試合に持ち込めると見ています。とにかく、試合が落ち着く前に先制攻撃を仕掛けること。そして守りは打ち取った打球を確実に捌くこと、塁をどれだけ埋められても本塁は踏ませなければ良いという意識の共有が大事になります。

個人的な注目ポイントは、横手城南バッテリーの投球構成です。センバツでの大阪桐蔭バッテリーの攻め方にヒントは詰まっています。とにかく、ひとつの勝負として楽しみな1戦です!

 

 

☆5.10加筆

結果:能代松陽3-2横手城南

現地で拝見することが出来ましたので、時間のある時に詳しく纏める機会を設けたいと思います。

横手城南としては、初回は守備の乱れから2失点も、高めの威力ある直球、左打者の膝元へのスライダーを軸に高橋くんが好投し、9回まで2-2の痺れる展開に持ってこれました。

能代松陽としては、好投手に対する打撃アプローチは引き続き課題となり、引き続き注目しております。阿部くんの成長/9回完投は最もプラスとなる要素になります。

 

 

 

 

②秋田工-大館桂桜

 

⚾️秋田工

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:⚫︎1-3大館国際

県大会:⚫︎2-3由利

 

☆昨秋は県大会初戦、最終的にこの大会で準優勝した由利と1点差ゲームということで、公式戦の勝利こそならなかったものの力のあるチームだと思っています。投打にタレント揃いということと、力強いスイングをする選手の存在も伝え聞いています。球場になるか配信になるか今のところ明言出来ませんが、実際に拝見出来ることを楽しみにしています!

 

⚾️大館桂桜

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:○6-4由利工 ○10-0五校連合

県大会:○3-1秋田北鷹 ○10-4花輪 ⚫︎3-7明桜

 

☆俊足で守備範囲の広い石倉くん、強肩捕手小林くん、ともに失投を逃さない打撃に長けた高清水くん、石戸谷くんはじめ、昨夏からの経験豊富な野手がチームを支えます。明桜の投手陣から昨秋唯一県大会で3点を記録した試合は球場で拝見し、全体的な野手の力は県内屈指と感じています。

この一戦を制し上位進出するためには、昨秋四死球から崩れがちとなった投手陣の飛躍が鍵を握りますし、今春はエースナンバーを背負う出雲くんはじめ一冬での成長が楽しみです!

 

☆5.10加筆

結果:大館桂桜7-0秋田工

時間の都合により、現地で拝見出来たのは練習〜2回までとなりました。

大館桂桜打線が初回から活発で、盤石のゲーム運び。見どころで申し上げた通り、野手陣はかなり力があるというところを再確認しました。秋田工は、守りで堪えきれず自分たちの得意な展開に持って行けなかったことが悔やまれます。

 

🏟山田久志サブマリンスタジアム(能代)

 

①大曲工-秋田高専

⚾️大曲工

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:○4-0角館 ⚫︎0-5明桜

県大会:○7-0能代 ○13-2秋田高専 ○9-6秋田修英 ⚫︎2-5横手清陵

 

☆ツボにハマったときの得点力、失投を逃さない打線の力は今年の大曲工も顕在だと思います。それだけに、攻撃がツボにハマらなかったとき(昨夏の能代松陽戦、昨秋の明桜戦、横手清陵戦などのような展開)のリカバリーをどこで行うかが大事になります。

角度のある直球が武器のエース田村くん、1年秋から主軸としてチームを引っ張る山脇くんと投打の軸は確立しており、良いムードに持って来れたときの爆発力は昨秋に証明しています。この春は、チーム全体として接戦/苦しい展開を勝ち切るような試合が観られるかが夏に向けて鍵になると思います!

 

⚾️秋田高専

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:⚫︎2-13五城目

県大会:⚫︎2-13大曲工

 

☆昨秋は大差で敗れた大曲工との再戦となります。対戦経験を踏まえた分析による工夫が色々な場面で見られると思うので楽しみです!継投のタイミングも含め、投手陣の踏ん張りが最も大事になります。そして、いかにしてヒット以外で先の塁へ進める攻撃を出来るかが展開の鍵を握ると思います。

 

☆5.10加筆

結果:大曲工10-0秋田高専

昨秋県大会の再戦は、大曲工が得意とする展開に持ち込み盤石の試合運び。秋田高専は、1回2回と1点ずつで凌いだだけに、3回の6点が大きくのしかかってしまいました。

 

能代科学技術-横手清陵

 

⚾️能代科学技術

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:○能代松陽※不戦勝 ⚫︎2-3横手清陵

県大会:⚫︎1-8横手清陵

 

☆新チームは結果しか見れていませんが、どの大会でも最後まで纏れる好ゲームを展開している印象があります。横手清陵と新チームに移行以来3度目の公式戦対戦ということで注目しています!横手清陵の投手陣を考えると大量得点は難しいので、シード決定戦のスコア(2-3)を逆の3-2で勝ち切るような展開に持ち込みたいところです。

 

⚾️横手清陵

シード決定戦:○3-2能代科学技術

県大会:○8-1能代科学技術 ○4-2横手城南 ○5-2大曲工 ⚫︎2-8由利 ⚫︎0-11明桜 4位

 

☆昨秋は創部史上初の4強進出を果たし、この春は4強のさらに先へ挑みたい横手清陵。昨春に大曲球場で拝見して以来、個人的にすごく注目しているチームです。今春エースナンバーを背負う藤井くんはスケールの大きい右腕で、直球の威力は抜群。安定してストライクを取れる制球力(特に変化球)の向上に注目しています。さらに昨秋エースとして大車輪の働きを見せた右腕千葉くんも、安定した制球力と右打者から最も遠いところに曲がるスライダーを武器にゲームメイク能力の高い好投手です。

2枚看板の成長ぶりと起用法、岡部くんを筆頭に長打力を秘めた打線が実力発揮なるか。そして勝ち進んだ場合は、昨秋終盤浮き彫りとなった「チームとしての負担分散/スタミナ管理」に注目しています!

 

☆5.10加筆

結果:能代科学技術10-5横手清陵

能代科学技術が3度目の正直で初戦突破となりました!ロースコアゲームが狙い目と申しましたが、3回に一挙5得点、更に中押し→ダメ押しと、2桁得点を挙げる力強い攻撃で勝ち切りましたね!

 

🏟グリーンスタジアムよこて

①新屋-大館鳳鳴

 

⚾️新屋

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:○5-0横手城南 ○3-2秋田南

県大会:⚫︎3-6横手

 

☆新チームはまだ観れていないのですが、昨夏から引き続きセカンドを守る浅野くん、昨夏は捕手をつとめたサードの石井くんと経験豊富な野手がチームを引っ張り、シード決定戦では連勝するなど実力のあるチームだと思います。

この試合はエース板垣くんの投球、そして打撃に力のある横手に敗れた経験から、打撃/守備どちらにベースを置いたチームをここまでに作って来られたか見るのを楽しみにしています!

 

⚾️大館鳳鳴

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:⚫︎1-2秋田修英

県大会:○8-0五城目 ○11-8湯沢翔北 ⚫︎2-5由利

 

☆今畠監督の御指導が大会ごとに着々と浸透しており、今後の大館鳳鳴にとって今年は非常に重要な年だと思っています。今春エースナンバーを背負う2年生左腕坂本くんは、昨秋はコンパクトな腕の振りから繰り出すキレのある直球を武器にリリーフとして大活躍を見せました。昨秋のエース右腕佐々木陽馬くんも控え、投手の起用法も含め楽しみなポイントです。

攻撃、守備の細かな作戦バリエーションは徐々に浸透しているので、あとは佐藤陸くん、本間くん、富樫くんと前チームからの主力含め、一冬で野手は個々のスケールがどこまで上がったか楽しみにしています!

 

☆5.10加筆

結果:大館鳳鳴8-6新屋

野手のスケールアップに注目というところで、投手陣が苦しみながらも長打で打開し勝ち切った経験は大館鳳鳴にとって大きいのではないでしょうか。

 

②明桜-能代

 

 

⚾️明桜

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:○13-1大曲 ○5-0大曲工

県大会:○5-0二校連合 ○3-0角館 ○7-3大館桂桜 ⚫︎1-2能代松陽 ○11-0横手清陵 3位

東北大会:⚫︎6-7八戸工大一

※秋季強化試合:○4-1星稜

 

☆昨秋は3位で3年ぶりに秋季大会に出場した明桜。この大会ではチームとして土壇場で勝ち切る力に課題を残しましたが、強化試合では星稜を破るなど、リザーブの選手含め個々の持っている力の高さは証明しました。

投手陣は角度のある速球が武器のエース右腕難波くん、変則右腕の川口くん、制球/変化球の精度/マウンドさばき含め総合力の高さで昨秋何度もチームを救った2年生右腕加藤悠羽くん、この春は右腕の山中くんも加わり、役割分担も含めて注目しています。

野手も昨秋の3位決定戦以降は歯車が噛み合い大量点をマークしたので、今回は一発目の序盤から本領発揮なるか楽しみです。

勝ち上がるほど選手層が活きてくるだけに、まず初戦をエンジン全開で勝ち切ることが大事になります。今年も「一戦決勝」の戦いぶりを心待ちにしています。

 

 

⚾️能代

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:⚫︎9-10湯沢

県大会:⚫︎0-7大曲工

 

 

☆公式戦は2021年夏以来となる明桜との対戦です。野手は2年生が多いだけに、経験豊富なエース呼子くんがチームに落ち着きをもたらし、野手が乗っていけるような展開を作ることがまず大事になります。明桜の多彩な投手陣に対する打線のアプローチも注目です。早めに攻撃を仕掛け、呼子くんが踏ん張って3失点以内の勝負に持ち込みたいところです。

 

☆5.10加筆

結果:明桜12-0能代

ここ2年の春季大会初戦はスロースタートでしたが、初回の5得点、投手陣も盤石で、明桜が「序盤からの本領発揮」を実現しました。

 

🏟さきがけ八橋球場

①男鹿工-由利

⚾️男鹿工

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:⚫︎5-6二校連合

県大会:○7-0三校連合  ⚫︎1-6由利

 

☆直近で球場で観られたのは2021年の春に遡りますが、毎年大きなミスなく手堅い良い野球を展開されるチームという印象があります。加えて投打に渡り個のスケールが上がっていけば、強豪校を脅かす存在になれると思っています。

昨秋はいずれも6失点で敗れているということで、まずこの試合は投手が踏ん張り3失点以内に抑える展開に持っていきたいところです。

昨秋1-6で敗れた由利との再戦ということで、勝利の鍵としてはこの試合で3失策と失点に絡んでしまった守備の安定、再び合間見える関くんに対する攻撃のアプローチに注目しています!

 

⚾️由利

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:⚫︎4-10秋田南

県大会:○3-2秋田工 ○7-0西目 ○6-1男鹿工  ○5-2大館鳳鳴 ○8-2横手清陵 ⚫︎2-8能代松陽 準優勝

東北大会:○9-6弘前東 ⚫︎2-3聖光学院 ベスト8

 

☆昨秋はエース関くんが獅子奮迅の働きで初の決勝進出、更に東北大会初勝利を記録し、昨夏甲子園4強の聖光学院にも後一歩と迫る大躍進を遂げました。

21世紀枠最終候補9校に残りながらも惜しくもセンバツ甲子園出場とはならず、その悔しさを存分にぶつける最初の舞台となります。

関くんが万全の状態であれば東北の強豪校とも互角に渡り合える力があると証明しているだけに、彼の更なる飛躍(直球の質は昨秋素晴らしいところを証明したので、細かなコマンド面)もさることながら、個人的には2番手以降の投手の飛躍にも期待しています。

また、関くん以外の投手に出番を作るには大量得点が必要な場面も出てくるので、高瀬くん、安保くんはじめ攻撃陣の役割も大きくなります。喜びと悔しさを味わった秋、冬を経てチームとしての意識がどう移り変わったか。また、センバツに選ばれる前提で積まれてきた例年以上に質の高い練習の成果を見られることを楽しみにしています!

 

☆5.10加筆

結果:男鹿工4-2由利

男鹿工がまさに「3失点以内に抑える展開」に持っていき、前回対戦で敗因のひとつとなった失策の数も抑えて昨秋の雪辱を果たしました!

 

②横手-秋田修英

 

⚾️横手

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:⚫︎3-6秋田商

県大会:○6-3新屋 ○8-4本荘 ⚫︎7-8能代松陽

 

☆昨秋森岡くん(能代松陽)から集中打で大量点を取ったという結果だけでなく、チームとして軸がブレない力強いスイングが浸透しており、打線は県南のみならず県でもトップの力があると思っています。このチームのみならず、昨年の鵜沼くんを中心にしたチーム以降は打のチームという印象を持っています。

昨秋は打撃でもしなやかさを見せたエース佐々木悠真くんの踏ん張り(スタミナ面の向上含め)、能代松陽戦の経験を活かし、守りの綻びからビッグイニングを作られないことがまずこの試合は大事になります。

 

 

⚾️秋田修英

*新チーム公式戦戦績

シード決定戦:○2-1大館鳳鳴 ○8-0秋田西

県大会:○3-0秋田 ⚫︎6-9大曲工

 

☆昨秋の1年生大会決勝を球場で拝見した印象(残念ながら雨天のためシートノックと1回表のみの観戦でした💦)としては、これからが非常に楽しみなチームだと思いました。

まず、内野手はボールに対して前のめりに突っ込みすぎず丁寧なアプローチをしていました。打撃も観られたのは数名だけでしたが、全体的に身体に厚みがあり、遠くに飛ばす意識が見られる力強いスイングをしていました。秋田県ではなかなか打のスケールが大きいチームが出ていなかっただけに、この春はまず打撃の力を発揮できるか注目しています。

同じく打撃に力のある横手との対戦ということで、昨秋の大曲工戦を経た投手陣が力を発揮し(特に立ち上がり)、とにかくビッグイニングを防ぐことが大事になります。反対に、攻撃は取れるイニングに畳み掛けることが勝利の鍵になると思います。

 

☆5.10加筆

結果:横手6-3秋田修英

2-2で迎えた7回表、横手が4点を勝ち越し。自分としては打のチーム同士の1戦、鍵と見ていた「ビッグイニング」を作ったのは横手でした。