個人的見どころ(12日)

お世話になっております!こちらのブログでは「秋田の野球」に絞って書かせて頂くということで、いちいち長ったらしいのもどうなのかな?と思い、タイトルも簡略化いたしました。

 

明日行われる3回戦4試合について、毎度の如く個人的な着眼点、最後に「おまけ」として3回戦を観るうえでの留意点を付け加えました。それでは本日も宜しくお願いします!!

 

 

🏟こまちスタジアム

①男鹿工-秋田南

⚾️勝ち上がり

男鹿工→2回戦:4-2由利

秋田南→1回戦:6-1秋田北鷹 2回戦:9-6大館国際

 

☆見逃し配信では確実に拝見できるので、男鹿工の昨秋からの成長/由利戦を経た戦いぶりは楽しみです!守りは手堅く初戦のようなスコアに持ち込み、攻撃は秋田南の投手陣に対して、立ち上がり/交代直後につけこみたいところです。

打撃、守備ともに内容が上向きな秋田南。昨日の試合を考えると鍵を握るのは投手陣となりますし、投手起用(先発投手/交代タイミング含めたリリーフの繋ぎ方)、それぞれの投手陣の内容に注目しています。主将であるセカンドの佐藤輝空くんをきっかけとした「間合いでの準備/声掛け」も、接戦になればなるほど力を発揮しますので、球場でご覧になる方は是非注目して頂きたいと思います。

 

☆5.12加筆

結果:秋田南14-1男鹿工

男鹿工は、2回のビッグイニングが悔やまれます(配信しっかり見ておきます)やはり、夏も勝つとしたら3失点以内のゲームになると思いますので、この試合から夏に向けて苦しい展開の守りで堪える引き出し(投手交代、声掛け、カバー&バックアップetc)を増やしたいですね。

秋田南は、先発投手は杉山くんだったみたいですね。これで、伊藤くん(初戦)、田口くん(2戦目)、杉山くん(3戦目)と、3名がまっさらなマウンドを経験しました。何か意図がありそうですし、良いチャレンジだと思います。依然として打線も活発だったでしょうか。次戦は強打を誇る横手戦。この3試合の積み上げを活かす絶好の機会です。複数投手を上手く回し、持ち前の連携の取れたディフェンスを駆使したいですね。

 

②横手-増田

⚾️勝ち上がり

横手→2回戦:6-3秋田修英

増田→1回戦:6-5西目 2回戦:6-4大曲

 

☆初戦で昨秋同様強打を発揮した横手に対し、増田が終盤勝負に持ち込めるかが鍵になると思います。登録メンバー11人で挑む増田にとって中1日は難しい調整となりますが、初戦のサヨナラ勝ちを皮切りに続けて接戦を制しました。この経験はチームにとって自信となり力となっている筈です。大曲戦は10安打6得点と打線が活発なので、序盤からエース鈴木くんを援護し、終盤ここ一番の勝負強さを発揮出来る展開に持っていきたいですね。

横手としては、夏を見据えると(昨春→昨夏の結果を踏まえても)エース佐々木悠真くんに次ぐ投手も確立したいところです。そのためには纏まった得点が必要となるので、この試合でも続けて強打を発揮出来るかは注目ですね。

 

☆5.12加筆

結果:横手10-4増田

4-0まではまさに僕が描いた増田の勝ちパターン。ただ、横手の強力打線に対し中1日での試合という難しさが出たのかな?と、スコアを見た限りでは感じます。コールドゲームを許さず11人で9回まで戦い抜いた経験は、夏に繋がる筈です。投手の起用は依然として制約がかかりますが、夏に向けて選手、押切監督一体となった創意工夫に注目しています。

横手は、4点ビハインドをひっくり返しての勝利。このような経験はチームを強くしますし、自信に繋がります。次戦は複数投手、堅い守りを誇る秋田南戦。楽しみです。

 

 

🏟さきがけ八橋球場

能代松陽-花輪

⚾️勝ち上がり

能代松陽→2回戦:3-2横手城南

花輪→2回戦 :9-1平成

 

 

☆まず能代松陽の注目は、先発投手起用になります。阿部くんは完投して中2日。一昨日の試合でのブルペン状況を球場で見た感じでいくと、齋藤くん(背番号5)が先発と予想しています。(明日、全然違ったらごめんなさい)もし登板となると、仙台育英打線相手に8回2失点と力投しセンバツ出場を手繰り寄せた昨秋東北大会以来の公式戦マウンド(練習試合等では登板機会があったと思いますが)。投手・齋藤くんの出番があるか、まず注目です。

また、花輪の好左腕・ストレートに威力のある阿部くんと能代松陽打線の対決も見どころになります。能代松陽打線にとって、昨秋→センバツ→そして横手城南戦と、「スピードボール/制球力/タテ成分と落差のある変化球」という要素を併せ持った好投手相手には苦戦が続いています。この1戦で課題克服の糸口を掴めるでしょうか。

花輪としては、初戦を昨秋同様に大量得点逃げ切りパターンで勝ち切り、上積みしたことを発揮する舞台としてこの1戦は重要となります。もちろん初戦と同じパターンに持ち込めたらそれに越したことはありませんが、能代松陽投手陣(森岡くん、齋藤くん、阿部くん)の力を考えると、ロースコアの競り合いが予想されます。昨秋の大館桂桜戦は4-5で迎えた終盤にエラーが重なり大量失点を喫したという背景があり、「課題克服」という意味ではこちらも重要です。花輪の競り合いにおけるディフェンス/ゲーム運びの向上なるか注目しています。

 

☆5.12加筆 

結果:花輪1-0能代松陽

まさに花輪が「競り合いにおけるディフェンス/ゲーム運びの向上」に阿部くんの好投も合わさり、センバツ出場の能代松陽を撃破。阿部くんは、変化球が決まらずカウントが苦しくなる場面も見受けられるものの、要所を直球で押し切り完封勝利。守備も大きなミスなく、ノーエラーで切り抜けました。攻撃面は齋藤くんの好投に苦戦しましたが、ラストのワンチャンスをモノにしました。秋田中央戦も勝つとしたらこの展開でしょう。楽しみです。

 

能代松陽は、見どころで申し上げた「好投手に対する打撃アプローチ」、速球への対応は引き続き課題となります。今回の結果を受け、夏までにどうアプローチが変わるか注目します。

予想通り(?)先発登板の齋藤くんは素晴らしかったです。直球でカウントを稼ぎ、仙台育英打線を翻弄したあのブレーキの効いた変化球が決め球として冴え渡りました。阿部くん、齋藤くんと、2名の投手が公式戦で最後まで投げ切ったことは夏に繋がります。夏はノーシードからの登場、センバツ出場校の意地と逆襲に期待です。

 

 

②大館桂桜-秋田中央

⚾️勝ち上がり

大館桂桜→2回戦 :7-0秋田工

秋田中央→2回戦 :4-3大曲農

 

☆昨夏の3回戦(その時はこまちスタジアムでの試合/秋田中央が1-0で勝利)以来の対戦となり、大館桂桜としては当時試合に出場していたメンバーも多く残るので、リベンジという気持ちも強いと思います。

初戦は打線が活発に機能した大館桂桜に対し、秋田中央・勝田監督の継投プランに注目しています。この1戦を制しシードを取る1点のみを考えるのであれば、エース澤橋くんに行けるところまで託すのがより確率の高い方法でしょう。ただ、昨春、そして昨日の投手起用を見ていると、勝ってシードを取ること/夏に繋がる試合にすることを両睨みした起用になると僕は予測しています。

その中で、どちらの考え方を取るか...鳥井くん、田中くんを2点ないし3点まではOKと送り出し、勝負どころで澤橋くんを投入か。又は、澤橋くんにある程度深いイニングまでゲームメイクしてもらい、残りのアウトを鳥井くん、田中くんで分担という形をとるか。いずれにしろ澤橋くんの完投という可能性は低いと見ていますが、果たしてどうでしょう。明日を楽しみに待ちたいと思います。

 

大館桂桜は、昨秋に観た印象どおりバットを強く振れるチームですし、走塁面でも常に次の塁を伺う貪欲さがあります。初戦で存分に発揮した攻撃力を、県内屈指の好右腕である秋田中央・澤橋くんに対してどこまで発揮出来るか楽しみです。澤橋くんがリリーフ登板にしても先発登板にしても、攻撃は序盤に先制点を挙げること/投手陣は初戦同様思い切ってストライクゾーン内で勝負することが勝利への鍵となるでしょう。秋田中央同様、何点勝負と設定してゲームを運ぶか/そのプランに応じた投手の運用も興味深いポイントです。

 

☆5.12加筆

結果:秋田中央6-1大館桂桜

ともに5安打、失策も秋田中央4/大館桂桜3とそれなりに出てしまったなかで、秋田中央のバント/スクイズを絡めたしたたかな攻撃、バランスの良い投手起用(交代タイミング含めて)が光りました。

秋田中央は、最終回に1イニングを担当した澤橋くんの凄みはさることながら、田中くんが大胆かつ丁寧な投球で6イニング無失点。次戦、夏に向けて大きいですね。非常に収穫の多いゲームではないでしょうか。次戦の花輪戦は、引き続きゲーム運び、そして守備面の修正に期待しています!

大館桂桜は、7回の守備で許してしまったビッグイニング(4失点)が悔やまれます。投手交代タイミング、投手への声掛け等、夏までにこうした展開の打開策が備わるか注目です。打撃面は秋田中央の好投手に苦戦した結果を受けて、夏に向けて各打者アプローチの変更はあるのか注視したいと思います。

高清水くんの中盤までの力投は夏に繋がりますし、出雲くんも制球面で苦しんだもののボールの勢いは昨秋より増し、泉くん、小舘くんも八橋球場のマウンドを経験出来ました。何と言っても、石倉くん!積極的に次の塁を狙う姿勢、毎回偽走を怠らず「何かあるぞ」と相手に思わせる姿勢。GOODです👍

 

 

おまけ:「3回戦」の難しさ

大したことではないのですが...春の3回戦は特有の難しさが付き纏うと思います。それは、「目先の試合を制してシードを取ること」に注力しすぎて「夏に残せるものが限りなく少なくなる」おそれがあるという難しさです。

極端な例ですが、エースが200球投げて完封し1-0で勝利したとして、シード権は確かに取れます。ただ、「夏に向けて多くのことを残せる/繋がる春に」という視点で見たときに、果たしてそれで良いの?という点は考える余地があります。

シードを取るべきか否かだけで言ったら、間違いなく取れた方がいいです。確定で最大6試合→5試合に減るわけですから。ただ、シードを取ることは「夏の予選を優位に戦うための手段のひとつ」であり、「大会における最終目標=シードを取ること」となっては本末転倒な訳です。夏にチームとして最大限の力を発揮するため/夏に勝ち抜くためのテーマ形成も同時に考える必要があり、ここが以前お話した付録の記事に繋がるところですね。

かと言って、「各選手が経験値を積むこと」に寄せすぎ、試合にならないほどの大敗を喫するのも考えものです。結局のところ、最適解はそのチームの数だけあり、監督さんのバランス感覚が最も問われるのが3回戦になると思っています。

現場のみなさんがお読みになられたら「んなもん知ってるわボケ!」というぐらい当たり前の内容ではありますが、今一度自分の中で整理する意味合いでおまけとして書かせて頂きました。選手の躍動が楽しみであるのは勿論のこと、各監督さんの考え方を試合の中からひとつでも多く読み取ることを心がけていますし、観る側としても3回戦はこの春最も力が入るポイントです。

 

本日は以上になります!最後までお読み頂きありがとうございました。また明日お会いしましょう!